コメント一覧

老衰多いと医療費低く...日経新聞

アップロードファイル 87KBアップロードファイル 47KB

老衰と診断されて亡くなった人が多い自治体ほど高齢者の1人当たり医療費が低くなる傾向があることが24日、日本経済新聞社の調査で分かった。男性の老衰死が全国最多の神奈川県茅ケ崎市は年間医療費が全国平均より14万円低い。老衰死が多くても介護費に増加傾向はなかった。健康長寿で老衰死が増えれば、医療・介護費を抑えることができるとみられる。


画像の拡大
 人口20万人以上の約130市区を調べた。老衰死の自治体間格差は男性で最大6.8倍、女性で4.3倍に上った。

 老衰死の割合は男性が高い自治体では女性も高くなる関係があり、自治体による違いが大きかった。健康な高齢者の割合の多さや周辺の医療機関の対応の違いが影響している可能性がある。

 男性で最も高かったのは神奈川県茅ケ崎市。年齢構成の違いを調整して全国平均を「100」とする死亡率でみると、210.2で全国平均の2倍超。女性も172.1で2番目の高さだった。

 今回の調査で算出した同市の75歳以上(後期高齢者)の1人当たり医療費は年間で約79万2千円で、全国平均(約93万2千円)より14万円低い。高額の自治体の医療費が同市レベルになれば国全体で2兆3千億円の医療費が減る計算になる。

 茅ケ崎医師会は「医療・介護の多職種が連携し、在宅などで暮らす高齢者を支える態勢が充実している。健康を維持して『自宅で最期を迎えたい』という人が増えている」という。市は健康診断や医療費のデータを詳細に分析しており、生活習慣病対策に力を注ぐ。


画像の拡大
 一方、男性で最も老衰の割合が低かったのは大阪府茨木市(30.9)で全国平均より7割少なかった。女性も49.6で全国平均の半分にとどまり、全体で5番目に少なかった。医療費も全国平均を上回っていた。

 調査では死因別でみるとがんで亡くなる人の割合が多いと、医療費が増加する傾向がみられた。老衰死と1人当たり介護費も比較したが、老衰死が増えても介護費が増加する傾向はなく、介護費を低く抑えている市区もあった。

 終末期に入院すると、ベッド代や治療費がかさみがちだ。最期まで在宅などで過ごせる高齢者は積極的治療を抑えつつ、穏やかな最期を迎え、結果として医療費が低くなっている可能性がある。

 医療の地域格差に詳しい国際医療福祉大大学院の埴岡健一教授は「老衰死は医師の診断差(バイアス)はあるが、健康度と関係が深い可能性がある」と指摘。長寿は医療費全体を押し上げるとされるものの「老衰死が多く医療・介護費が低い地域の要因を解明し、好事例を全国に広めていく発想と政策的アプローチが必要」と話している。

投稿フォーム
名前

ご注意! スパム対策のため、半角スペースを禁止キーワードに指定しております。
半角スペースを使うと、“『 』は使用禁止ワードです。 ”とエラー表示されます。

 
本文
アイコン
アイコン一覧
本文の色
削除キー